Excel(エクセル)で頻繁に使用する機能の一つが「並び替え」です。
Excelで表を作る大きなメリットとして、指定した条件にしたがってデータの並び替えができることが挙げられるでしょう。手作業でやっていたら途方もない作業ですが、Excelなら大量のデータも一瞬で並べ替えてくれます。
以下より、実際の使い方を見ていきましょう。
目次
Excel表のデータを並び替える方法【基本編】
まずはExcel(エクセル)の基本的な並び替えの方法です。
最も使う機会の多い、「数字順」「五十音順」の並び替え方法を紹介します。
- 文字のあいうえお順に並び替える方法
- 数字の降順・昇順で並び替える方法
文字のあいうえお順に並び替える方法
Excel(エクセル)で社員名簿やクラス名簿などを作るときに使えるのが「あいうえお順の並び替え」です。
あいうえお順に並び替えるときは、ふりがなを基準に並び替えます。
ここでは、社員名簿をあいうえお順に並べ替える例で説明します。基準にするのはD列:「姓(ふりがな)」です。
数字の降順・昇順で並び替える方法
名簿を出席番号順や社員番号順に並び替えるときは、「数字の降順・昇順での並び替え」が便利です。
ここでは、社員番号の若い順に並べ替える例を説明します。基準にするのはA列:「社員番号」です。
Excel表のデータを並び替える方法【応用編】
次は、Excel(エクセル)でさまざまな形式のデータを並び替えしてみましょう。
並び替えをするときは、キーとなる項目の書式が揃っているかどうかや、データ形式が合っているかが重要。並び替えの処理を行う前にデータの形式を確認しておくのがおすすめです。
- 日付順に並び替える方法
- 順位順に並び替える方法
- 複数列を並び替える方法
- ランダム順に並び替える方法
- ユーザー設定リストで並び替える方法
日付順に並び替える方法
日付も数字と同じように並び替えることができます。
日付を並び替えるコツは、セルの書式設定を「日付」にしておくことです。書式設定が「文字列」になっているとうまく並び替えられません。
ここでは「フィルター」を使った並び替え方法を紹介します。社員名簿を入社日が早い順に並べ替えてみます。基準にするのはF列:「入社日」です。
順位順に並び替える方法
順位順にデータを並び替えたい場合は、まず「RANK.EQ関数」で順位を出してから並び替えを行います。
テストの点数が高い順に順位をつけて並び替える例を見てみましょう。
- 数値:B2
- 参照:$B$2:$B$6
- 順序:0
「参照」は、関数をコピーしたときに参照範囲が動かないよう、「$」をつけて絶対参照にします。
「順序」は0が昇順、0以外が降順を表します。
複数列を並び替える方法
Excelの並び替えでは、複数列に優先順位をつけて同時に並び替えることもできます。
例えば、項目Aで同点の人が3人いた場合、その3人をさらに項目Bの順番に並べ替えることができるのです。
この例では、全員を国語の点数が高い順に並べ替え、同点がいる場合はさらに数学の点数が高い順に並べ替えてみます。
「次に優先されるキー」にC列(数学)を選択し、大きい順に設定します。
ランダム順に並び替える方法
ここまでは指定した条件にしたがって並べ替える方法でしたが、すべてのデータをランダムに並べ替えたい(=シャッフルしたい)というときもExcelの並べ替えが活用できます。
ランダムに並べ替える場合は、表にRAND関数を使ってランダムな数字を発生させ、その値を基準に並べ替えるという手順になります。
RAND関数は、0以上1未満の実数の乱数を発生させる関数です。
ユーザー設定リストで並び替える方法
数字順や五十音順はすでに順番のルールが決まっているものですが、自分が決めた順番に並び替えたいこともあります。
そのようなときにExcelでは「ユーザー設定リスト」を作成して並び替え順を指定することができます。
「担当エリア」が埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県の順になるように並び替えを行ってみましょう。
Excel表のデータ更新時に自動で並び替える方法
表の完成後もデータを追加したり、削除したり、変更したりが自在にできるのがExcel表の醍醐味です。一度表を作成したら、長く使いまわすこともできるのです。
ただし、データを変更したら、せっかく並べ替えた順番も変わってしまいます。データを更新するたびに再度並び替えが必要なのでしょうか?
「フィルター」で並べ替えする方法を使えば、データを更新後は、「再適用」を行うと更新したデータを含めて最新の状態に並べ替えることができます。
ここでは、点数の高い順に並べ替えた表に新たに2名を追加するケースで解説します。
Excel表のデータが並び替えできない原因・対応方法
Excelで並び替えができないときに確認すべき点について説明します。データの形式など、元となる表が原因となっていることが多いので、表を作成する段階から注意を払ってみてください。
- セルを結合していると並び替えでエラーが出てしまう
- 漢字を入力した時の読み仮名順に並び替えされる
- 1行目の見出しまで並び替えされてしまう
セルを結合していると並び替えでエラーが出てしまう
Excelでセルを結合すると、同じ分類の項目をまとめたり、より多くの文字を表示できたりと便利ですが、並び替えをする表に結合セルが含まれていると並び替えがエラーになってしまいます。
並び替えを行いたい場合は、セルの結合は解除しておきましょう。
漢字を入力した時の読み仮名順に並び替えされる
「漢字の項目をキーにして五十音順に並び替えしたけれど、順序がおかしいところがある」といった経験はないでしょうか。
Excel上に入力した漢字には、キーボードで入力した文字がふりがなとして自動設定される仕組みです。本来の読みとは違う読み方で入力していると、並べ替えの結果がおかしくなってしまうのです。
1行目の見出しまで並び替えされてしまう
表を作成するとき、1行目はタイトル行にしている方が多いと思いますが、時折タイトル行まで並べ替えられてしまうことがあります。
「並べ替え」ボタンをクリックして、「先頭行をデータの見出しとして使用する」にチェックを入れると、先頭行が固定され、それ以外のデータのみ並べ替えができます。
Excel表のデータ並び替えを覚えて作業効率化しよう
Excel(エクセル)でデータを並び替える方法を紹介しました。
Excelには複数項目での並び替えやユーザー設定順による並び替えなど、データをより深く分析したり、広く活用するための機能が揃っています。並び替えを使いこなして業務を効率化してみてください。