エクセルのMAX関数を使って最大値を素早く検索する方法を紹介します。たくさんあるデータの中で、最大となる数字を手動で探すのは時間がかかりミスも起こります。
そんな時はMAX関数を使えばミスなく効率よく探すことができます。数値だけでなく文字数の最大値も検索できますので、活用シーンも含めやり方を覚えましょう。
目次
エクセルのMAX関数とは
エクセルのMAX関数とは指定した範囲の中で最大の値を返す関数です。
例えば、「B3」から「B8」までのセルに数値が入っている場合、「=MAX(B3:B8)」と入力すると、B3からB8までの中で最も大きい数値が表示されます。例ではこの範囲の中でもっとも大きな数の15が表示されます。
このように、ある範囲の中で最大の数を抽出してくれます。売上データを使えば最大の売上値などを取得することができます。
- エクセルのMAX関数の書式
- 【参考】最小値を求めるMIN関数
エクセルのMAX関数の書式
エクセルのMAX関数の書式は「=MAX(数値 1, [数値 2], …)」です。最大値を見つける対象となる数値を指定します。数値 1 は必須で、それ以降の数値は省略可能です。セル参照で範囲を指定することもできます。
【参考】最小値を求めるMIN関数
参考に、最小値を求める関数も紹介しておきましょう。ある範囲の中の最小値を求めるにはMIN関数を使用します。ミニマム関数やミニ関数と呼ばれます。
MIN関数の書式は「=MIN(数値 1, [数値 2], …)」となります。MAXと同様に数値 1 は必須で、それ以降の数値は省略可能です。
例えば、「B3」から「B8」までのセルに数値が入っている場合、「=MIN(B3:B8)」と入力すると、B3からB8までの中で最も小さい数値が表示されます。例ではこの範囲の中でもっとも小さな数の2が表示されます。
人口のデータで、一番少ない人口の市町村を探す時などに活用できるでしょう。
MAX関数の使い方|最大値を探す方法
それではMAX関数の基本的な使い方を、具体例を使用して解説していきます。
ここでは気象データを用いて、過去5年間のうちで最も暑かった日の平均気温を求めてみましょう。例として画像のようなマトリックス(表)のデータを準備します。
最高気温を表示させたいセルに「=MAX(C4:G15)」と入力しましょう。例では過去5年分、1月から12月全ての気温を範囲に指定します。
入力し終えたら「Enter」キーを押しましょう。これで指定した範囲内にある行、列すべてのデータの中から一番大きな値となる「29.2」が表示されました。
このように列のみ、行のみでなく表全体から最大値を求めることも可能です。
MAX関数で複数の文字列から文字数の最大値を調べる方法
次にMAX関数を他の関数と組み合わせて、応用的に活用するテクニックを紹介します。複数の文字列の中で文字数が最大値となるものの文字数を調べたり、文字列自体を抽出したりします。
- 複数の文字列から文字数の最大値を調べる方法
- 複数の文字列から文字数が最大値の文字列を抽出する方法
複数の文字列から文字数の最大値を調べる方法
文字数の最大値を求めるにはMAX関数とLEN関数を組み合わせます。LEN関数は指定された文字列の文字数を返す関数です。
例えば「=LEN(エクセル)」と入力すると、「エクセル」という文字列の文字数である「4」が表示されます。引数にはセル参照を用いることも可能です。
複数の文字列から文字数の最大値を求めてみましょう。画像のようにB3~B8までのセルに入力された文字列のうち、一番長い文字列の文字数を求めます。
セルC11に「=MAX(LEN(B3:B8))」と入力しましょう。「LEN(B3:B8)」はB3~B8のセルそれぞれの文字数を表しており、MAX関数でその文字数の中で最大のものを取得するようになっています。
例では、最長の文字列である「1209」という数字(文字列)の桁数(文字数)「4」が表示されました。
このように、ある範囲の文字列の文字数の最大値が分かれば、文字を入力するための欄のサイズや数字の桁数(例えば先頭に0を付けて全て同じ桁となるよう調整する場合など)を適切に見積もることができます。
複数の文字列から文字数が最大値の文字列を抽出する方法
次に、文字数が最大値となるような文字列そのものを抽出する方法を紹介します。INDEX関数とMATCH関数、LEN関数をMAX関数と組み合わせて「=INDEX(範囲,MATCH(MAX(LEN(範囲)),LEN(範囲),0))」というように記述します。
簡単な式の解説をしましょう。MAX関数とLEN関数を使って最長の文字列の文字数を調べます。MATCH 関数で、最長の文字列が行・列のうち何番目にあるかを調べます。INDEX関数で調べた番数のセルにある文字列を取得する仕組みになっています。
実際に例のようなデータを使って文字数が最大値の文字列を抽出してみましょう。B3~B8の中で最長の文字列(最大桁数の数字)を抽出します。
文字列を表示したいセルに「=INDEX(B3:B8,MATCH(MAX(LEN(B3:B8)),LEN(B3:B8),0))」と入力しましょう。
これで最長となる「1209」という文字列を得ることができました。
MAX関数とIF関数で条件に一致する最大値を探す方法
ある条件の下で最大となるような値を探すには、MAX 関数と IF 関数を組みあわせます。売上や実験のデータ分析にもとても有効ですのでぜひ使い方を覚えましょう。。
月と地域ごとにまとめられた気象データを使って説明します。例では東京の1~3月の最高月平均気温を取得してみましょう。
指定した月に一致する場合は平均気温のセルはそのままにし、一致しない場合は空のセルに変換した配列数式を作成して MAX 関数で最大値を取得します。E13セルに「=MAX(IF(C3:C11=B13,D3:D11,””))」と入力しましょう。
入力が終わったら「Enter」キーを押しましょう。これで条件に一致するデータの中で最大の値が表示されます。
東京以外の地域に変えて「Enter」キーを押してみましょう。新しく設定した地域の最高気温が取得されます。
MAX関数で日付データから最新の日付を抽出する方法
最後にMAX関数を使って、日付のデータから最新となる日付を抽出する方法を紹介します。
エクセルの日付データはシリアル値と呼ばれる整数値で管理されています。つまり、古い日付ほど小さく、新しい日付ほど大きな値となるので、MAX関数で最新の日付を取得できます。逆にMIN関数を使えば一番古い日付を取得することも可能です。
具体例で使い方をみていきましょう。画像のような日付データがあります。最新の日付を表示したいセルに「=MAX(B3:B7)」と入力しましょう。
入力し終えたら「Enter」キーを押します。これで最新の日付を取得することができました。
エクセルのMAX関数についておさらい
エクセルのMAX関数の基本から応用的なテクニックまで幅広く紹介しました。MAX関数はある範囲から最大値を抽出してくれる非常にシンプルな関数です。
しかしこの記事で紹介したように、LEN関数やINDEX関数、MATCH関数やIF関数と組み合わせることで高度な機能を実現することができます。
最大、最新などの値の取得にはMAX関数を使用することを覚えておきましょう。
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